物語のある生活

好きな作品、気になる作品など記録するブログです。

ザ・ノンフィクション「犬と猫の向こう側」前編

「ぺットブーム」って一体何なんでしょうか…。

嫌がる犬や猫に服を着せたり、

かわいいポーズをとらせて写真を撮ってSNSにアップしたり。

一部なのかも知れないけれど、

そういうのが以前よりも増えてきているように感じます。

 

ペットを可愛がるというより、

「ペットを飼ってる私かわいい♪」みたいに思えてしまうような

SNSの投稿もたまに目にします…。

 

2018年6月3日(日)放送分

ザ・ノンフィクション

「犬と猫の向こう側」前編

語り:石田ゆり子

 

“ペットブーム”の裏側では、

飼い主の居ない犬や猫が殺処分されている現実があります。

犬と猫の殺処分数は年間5万5998匹です。(2016年 環境省)

 

「飼い主が居なくて殺されるなら、私が引き受ける」

広島県広島市に殺処分と戦っている人がいます。

今回の主人公は、中谷百里さん。

犬猫(いぬねこ)みなしご救援隊の代表です。

 

犬猫みなしご救援隊の本部では、

全国から保護してきた犬が140匹、猫1000匹が暮らしています。

 

中谷百里さんは以前、飲食店のオーナーをしていました。

もともと動物が大好きで、犬や猫を拾っては店の二階で飼うようになり、

それが保護活動のきっかけとなりました。

 

中谷さんの店の常連客だった田原好巳さんは現在、

犬猫みなしご救援隊の副代表として

中谷さんと共に保護した犬や猫を守っています。

犬猫みなしご救援隊の本部では、住み込みのスタッフと

パートの従業員、合わせて10名ほどが働いています。

 

中谷さん、2013年には広島市の動物管理センターから

すべての猫を引き取るという、

誰もできなかった無謀ともいえる行動を。

その結果、広島市の猫の殺処分はゼロになりました。

中谷さんの活動を支えているのは、

年会費3000円~の支援者からの寄付です。

「一匹でも多くの命を救ってほしい」

支援者の数は3000人を超えたそうです。

 

2017年10月

 

中谷さんは、岡山市の保健所を訪ねました。

「岡山近郊で、30匹近くの犬を放置している飼い主がいる。

このままでは処分されてしまう」

そんな情報を聞きつけた中谷さんは、

居ても立っても居られなくなり岡山までやってきました。

 

そして、静かな山間の現場へ向かうと犬の姿が。

法律で禁止されている罠に、

犬がかかってしまっているのを目にした中谷さん。

怒りがこみ上げます。

保健所の職員が、犬の捕獲を始めました。

この犬たちの飼い主は、30匹近くの犬を残したまま数年前に引越し。

時々、餌をやりに来ているだけ。

犬は増え続け、敷地の外にも出るようになって

正確には何匹なのか分からない状態に。

飼い主には保健所から何度も話があったけれど、これが現実。

 

「大丈夫だよ」と犬に声を掛ける中谷さん。

捕獲した28匹の犬を引き取ることにしました。

 

子犬を、犬猫みなしご救援隊の岡山拠点へ連れてきました。

中谷さんのファンだったという

にゃんともライフ代表の渡辺桂子さん。

渡辺さんは、事務所の一画を貸してくれています。

 

2017年11月

 

観光バスを改造した犬猫みなしご救援隊のバスを運転する

田原さんの姿がありました。

このバスで、全国各地の犬と猫を救いに向かうのです。

このバスは、中谷さんの活動を応援している

バス会社の善意で所有することができました。

 

猫の多頭飼育崩壊が発生しているという現場へ向かいます。

「多頭飼育崩壊」とは

多頭飼育崩壊(たとうしいくほうかい)

ペットの動物を多数飼育した飼い主が、

無秩序な飼い方による異常繁殖の末、飼育不可能となる現象。

過剰多頭飼育者のことをアニマルホーダーという。

保健所の職員と合流して、飼い主の元へ。

中谷さんたちは、家の前まで行きましたが

「会いたくない、帰れ!」とインターホンで断られます。

 

そして、警察もやってきましたが飼い主は出てきません。

警察は、「こんな状態だから、また後日にしましょう」と。

しかし中谷さんたちは諦めません。

待つ事、一時間半。

猫の飼い主が家のドアを開けました。

 

警察官に続き、保健所の職員が中に入りました。

しばらくして、「中谷さんとも話がしたい」ということで、

中谷さんも家の中へ。

 

中谷さんが自己紹介すると、飼い主は

「あ、わかった。広島は今、殺処分ゼロ」と話し、

中谷さんの存在を知っているようでした。

 

猫の飼い主は、かえでさん(仮名)という40代の女性でした。

2DKの部屋に30匹近くの猫が居ました。

かえでさんは闘病中で、仕事もできないため

経済的にもひっぱくしていて1人で猫の世話をするのは困難。

 

中谷さんは、広島の施設の様子を見せ、

「うち責任持つし、かわいがってあげるし環境もいいし」と

かえでさんに話をしました。

 

そして、まずは9匹の子猫を引き取ることになりました。

電話番号を交換し、中谷さんは、また来ると約束をしました。

警察からも「助かりました」と言われるほど。

中谷さんは、飼い主との関係を作り上げました。

 

保護した犬と猫を連れ、みなしご救援隊の本部へ戻ってきました。

中谷さんは、

「今の猫ブームをなんとかしたいんよ。かわいいばっかりでね、

写真撮られてね、命はって生きてるんでね。」

そう語っていました。

 

ある日、かえでさんから「猫のフードはいつ届くのか」と

中谷さんの元へ電話がかかってきました。

多頭飼育崩壊の背景には飼い主の孤立があると中谷さんは言います。

誰にも相談できないまま、事態は悪化していくことが多いのです。

 

かえでさんが、飼っているすべての猫(手術済みの1匹を除く)に

避妊去勢手術をすることに同意しました。

中谷さんは、かえでさんの家へ向かい猫を預かりました。

 

中谷さんは、岡山県備前市日生町(日生総合支所)で、

野良猫の一斉避妊去勢手術を行います。

備前市長の田原隆雄さんが、場所を提供してくれました。

 

ボランティアの方々が、町中の野良猫を集めてきました。

この場所で、かえでさんの猫も一緒に手術を受ける計画です。

手術の費用は、寄付でまかないます。

 

中谷さんはこれまで全国200か所、およそ5000匹のノラ猫に

避妊手術をしてきました。

手術を担当するのは、大阪からやってきた獣医師の後藤さん。

中谷さんに賛同し、中谷さんとこの活動を続けて6年になるそうです。

中谷さんは、後藤さんの母親と同い年だそうですが、

第2、第3の母親と思えるくらい尊敬していると話します。

 

手術当日、かえでさんから中谷さんへ緊急の電話がかかってきました。

アララ(かえでさんの家に残っている猫)に腕を噛まれたと話します。

一体、何があったのでしょうか。

中谷さんは、かえでさんの家へ向かいました。

 

掃除をしていたら噛まれたそうですが、

かえでさんの腕は腫れあがっていて痛々しい様子でした。

これ以上トラブルが起きないように、アララも中谷さんが引き取る事に。

いったんそう決めましたが、かえでさんの気持ちは揺らいでいました。

「もうちょっと。今年いっぱいでもいいですか?」

たとえ噛まれても、長年一緒に暮らしてきたアララを手放せない。

かえでさんは、もう少しの間、アララと暮らすことになりました。

 

かえでさんの部屋の前には、ゴミがまとめられており

部屋の中も以前より片付いている様子でした。

 

小さな変化ですが、大きな一歩。

 

かえでさんは「中谷さんが来てくれて良かった」と話していました。

中谷さんは、かえでさんと猫の暮らしを見守っていくことにしました。

 

<おわり>

 

ザ・ノンフィクション

「犬と猫の向こう側」後編は、多頭飼育崩壊の第二弾です。

1人で100匹の猫と暮らす男性の元へ向かった中谷さん…。

 

今回のザ・ノンフィクション見ていて本当に辛くなりました。

このような活動をしている中谷さんたちの存在を、

たくさんの人に知ってもらえたらと思います。

無責任な飼い主が増えませんように…。

 

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